2010.03.03
【リスクマネジメント】 物つくりとリスクマネジメント
トヨタ自動車はものづくり日本の代表格だが、かつて野口さんが指摘しておられたが、このものづくりに優れている場合、陥りやすいのが経営のソフト面の遅れだ。アメリカや中国でのマスコミ、そしてその背後で何か巨大な勢力が動く化け物をいち早く見ぬくリスクマネジメントに欠けていたような気がしてならない。
私は外資系の保険会社にいたのでその点、どの国に進出しても対応できるリスクマネジメントのノウハウを十分蓄積していた。ある国に進出し、2、30年経つと本国を脅かすまで成長したとき、必ず、排外運動が起こることを想定したシフトを敷いていたのである。一つは現地法人の買収、現地の最も優秀な人材の登用、確保、販売のネットワークをあらゆるところに敷きつめておく。また政治システムへの対応など万全を期しているのだ。そして何度もシュミレーションし、再点検し、イザ鎌倉に備えているのである。その用意周到さが果たしてあったのだろうか。日本の企業でも商社や金融機関はすでに対応していると思うがメーカーには欠けているのならば早急に対応すべきだろう。くしくもNHKクローズアップ現代でトヨタ自動車の対応について私の見解と同じようなことを指摘されていた。また、その夜、ニュースステーションに豊田章男社長も生出演し、今後のトヨタ自動車のことを語っておられた。中華料理に譬えておられたが、各国ごとに柔軟な対応が必要であると。アメリカでも25年、雇用人口20万人を抱えながら、クレームはすべて日本本社であったことが大きな違和感をアメリカ国民は抱いたとクローズアップ現代でも指摘されていた。日本のシステムを相手の国を無視してトヨタ流でいくことを大きく変革しないといけないことをようやく気がついたという報道であった。しかし、これはトヨタ自動車だけではなく、日本のすべての産業に共通するものである。
